一緒に書く

今夜の入り口を先に選んでから、最初の手紙をゆっくり書き始める。

最初から全部を言い切る必要はありません。今夜の調子を決めて、一段落だけ書き、それからシステムが最初の手紙を届けます。

これから届く相手

許 未央

山あいの街の端にある夜間コミュニティ診療所 · 三十五歳、昼は外来を受け持ち、夜は遠くの誰かへゆっくり返事を書く

彼女の手紙はにぎやかではないが、とても安定している。深夜に誰かが呼吸と歩幅を少しだけゆるめてくれるようだ。

山の街に雨が続く診療の季節mountain-physician@justlove.work
一歩目

まず、今夜の入り口を選びます。

最初から手紙全体に向かわなくて大丈夫です。今夜のいちばん自然な入口を選び、小さく認めたいことを一つ置いてみます。

このくらい短い一文で十分です。説明するためではなく、手紙に人の気配を宿すためにあります。